ニキビの出来る場所が下りてきて治らない
ニキビの出来る場所が下りてきて治らない
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一般的にニキビとは思春期の頃に出来やすく、大人になれば自然にきれいに治ってしまうことが多い皮膚疾患です。
しかし、思春期を過ぎて大人になっても繰り返し出来るニキビで悩む人もいて、そのようなニキビは思春期ニキビに対して大人ニキビと呼ばれていますが、思春期ニキビの出来やすい場所はおでこやこめかみ、頬なのに対し、大人ニキビになると頬の下部やフェイスライン、顎のラインを越えてあご裏や首にまで出来るようになるなど、ニキビの出来る場所が顔の上の方から下の方に段々降りてくることが多いです。
思春期ニキビが出来る場所はおでこやこめかみ、頬
思春期の頃にニキビが出来やすい場所は、おでこやこめかみ、頬などの場所です。
思春期ニキビが出来る原因は、第二次性徴と呼ばれるホルモン分泌が盛んになって皮脂分泌が増加する時期に出来るもので、ニキビが出来る場所も皮脂腺の分布の多いおでこやこめかみ、頬などに出来やすいです。
この頃に出来るニキビは”思春期”ニキビと呼ばれるように思春期だけに出来やすいもので、思春期を過ぎてホルモン分泌が安定してくると自然に治ってしまうことが多いのです。
しかし、思春期の頃から大人になってもずっとニキビができ続けている人もいて、そのような人はおでこや頬のニキビが落ち着いてきてやっとニキビが治ると期待していたら、今度はニキビが下に降りて出来始め、フェイスラインや顎のニキビが出来始めたという人が多いです。
また、中学生の頃に出来始めたニキビが大学生になった頃に治ってほっとしていたら、就職活動を始めた頃から再び出来始めてしまい、以前はおでこやこめかみにばかりニキビが出来ていたのに再発したニキビがフェイスラインや顎のラインにばかり繰り返し出来るようになったという人もいます。
このように、ニキビが出来る場所が顔の下の方に移ってくるのはなぜなのでしょうか?
それは、思春期のニキビと大人になってからのニキビではニキビの出来る原因が違うためです。
思春期ニキビは、思春期の第二次性徴期に子供の体から大人の体になるためにホルモンが急激に分泌され始めることで皮脂腺が刺激されて皮脂の分泌が急激に増えることが原因でニキビが出来やすくなります。
そのため、ニキビが出来る場所も皮脂腺の分布の多いおでこやこめかみなどに出来やすくなるのです。
そしてニキビが出来やすい時期もホルモン分泌や皮脂分泌が急激に増加する時期に出来やすくなり、この時期を過ぎてしまえば段々ニキビが出来にくくなって気がついたらすっかり治っていたという人も多くいます。
大人ニキビが出来る場所はフェイスラインや顎のライン
なぜ大人ニキビが出来る場所はおでこやこめかみ、頬などの顔の上の方からフェイスラインや顎のラインなど顔の下の方に降りて来るのでしょうか?
まちだ美顔で長年大人ニキビでお悩みの人のご相談をお受けしていると、顔の下の方にニキビが出来やすい人は下半身の血流が低下している人がとても多いことに気がつきます。
人間の体は”頭寒足熱(ずかんそくねつ)”という体の状態が健康な状態とされています。
頭寒足熱(ずかんそくねつ)の状態とは、上半身の血流量よりも下半身に血液が充分に循環している状態が人間の健康な状態だということです。
ところが、フェイスラインや顎のラインなど顔の下の方にニキビが出来やすい人は、下半身血流が低下している人がとても多いのです。
下半身血流が低下すると足の冷えや足のむくみなどをおこしやすくなりますが、下半身に血液が充分に循環していないためその分の血液が上半身にばかり循環している状態で、上半身には熱がこもりやすく、足が冷えやすいのに顔がのぼせたりほてりをおこしやすくなります。
人間の心臓は上半身にありますので、実際には下半身よりも上半身の方が血液が循環している量は多いのですが、”頭に血が上る”、”頭を冷やして来い”などと表現されるように、上半身に血液が集中し過ぎている状態と言うのは人間の体にとってあまり良い状態ではないのです。
このような体の状態の人は、体の表面ではなく体の中心部に血液が集中していることが多く体の表面の血液循環が不足しやすくなっています。
人間の体は血液がたくさん循環している部分はその働きが高まり、血液循環が不足している部分は働きが低下しやすくなりますので、体の表面の血液循環が不足すると体の表面にある肌の働きが低下しやすく、下半身の血液循環量が少なくなるほどフェイスラインや顎のラインなど、顔の下の方にニキビが出来やすくなる傾向があるように思います。
フェイスラインや顎のライン、顔の下の方に出来るニキビを治すには
フェイスラインや顎のラインなど、顔の下の方に出来る大人ニキビは思春期ニキビとは別の原因から出来ています。
そのため、思春期ニキビと同じ方法で治そうとしても大人ニキビは治りません。
思春期ニキビは、ニキビが出来ている間だけ抗生物質の飲み薬を飲んだり、ディフェリンやデュアック、ベピオゲルなどの薬の薬効でニキビが出来にくい状態に保っていれば、そのうちに思春期を過ぎてニキビの原因がなくなればニキビが出来なくなってくるのでこれらの薬を使わなくても良くなります。
しかし、体の状態が肌の働きを低下させて出来る大人ニキビの場合には、薬を使っている間はニキビが引くこともありますが、少し良くなったと思って薬の使用を止めるとまたすぐにニキビが出来始めてしまいますし、体の原因が深い場合には薬を使ってもまったく効果が表れないこともあります。
フェイスラインや顎のラインなど顔の下の方に出来る大人ニキビを治すには、体の状態を整えてニキビが出来る原因を取り除くことが大切です。
上半身には熱がこもり、下半身は冷えてしまっている体の状態になってしまっている理由は人それぞれで違いますが、今の状態を良く見極めて体の状態を整えていけばフェイスラインや顎のラインなど顔の下の方に出来る大人ニキビを繰り返さない肌にすることが出来ます。