ベピオゲルでニキビが増えて悪化して治らない!効かないのはなぜ？

1 ベピオゲルでニキビが増えて悪化して治らない!効かないのはなぜ？

ベピオゲルは過酸化ベンゾイルという成分がニキビに作用するニキビ治療薬で、2015年から日本での使用が認可されました。

ベピオゲルがニキビで治ったという人も多い反面、ベピオゲルを使ったらニキビができる数が増えて悪化してしまったり、赤みが出たり、乾燥して肌がかゆくなってしまい、ベピオゲルはニキビに効かないという人もいるようです。

ベピオゲルの効果

ベピオゲルの有効成分の過酸化ベンゾイルは、ニキビ菌などに対する抗菌作用や目詰まりした毛穴の角質を剥がしやすくするピーリング作用がニキビの改善に効果をもたらします。

ベピオゲル（過酸化ベンゾイル）の作用

このお薬の第一の作用は抗菌作用です。炎症を引き起こす細菌類を殺菌・除去することで、赤みや腫れを改善します。さらに、第二の作用として角化した皮膚をやわらかくし、角層の剥離を助けます。これらの作用により、炎症性皮疹（赤ニキビ）、非炎症性皮疹（白ニキビ、黒ニキビ）を問わずニキビを減少させることができるのです。

引用　おくすり110番

抗菌作用

ニキビが炎症、化膿をおこすのはニキビ菌が目詰まりをおこした毛穴の中で増殖するためです。

毛穴のなかでニキビ菌が増殖すると、ニキビ菌を退治するために周りに血液が集まり白血球のマクロファージ(貪食細胞)などがニキビ菌と闘う防御作用をおこします。

目詰まりをおこしてニキビ菌が増殖した毛穴の周りに血液が集まって防御作用をおこしている状態が炎症や化膿の状態です。

この抗菌作用の働きにより、ベピオゲルは炎症ニキビや化膿ニキビにも有効で、白ニキビなどニキビの初期にのみ有効なディフェリンゲルよりも使用するニキビの段階が広い薬といえます。

ディフェリンゲルでニキビが増えた！悪化した！ディフェリンゲルの効果と副作用

ベピオゲルの過酸化ベンゾイルは、抗菌作用でニキビ菌を殺菌する働きでニキビの炎症や化膿を鎮める効果があり、ダラシンやアクアチムなどの抗生物質に比べて耐性菌が生じにくいというメリットがあるとされています。

抗生物質がニキビに効かない！治らない！かえって悪化した！のなぜ？

角質剥離作用(ピーリング効果)

毛穴の出口の角質が肥厚して目詰まりをおこすことでニキビの初期段階の白ニキビを発症します。

ベピオゲルの過酸化ベンゾイルは角質剥離作用があり、目詰まりした毛穴の出口の角質を剥離してニキビを治したり、毛穴の目詰まりをおこしにくくしてニキビを予防する効果があります。

ニキビの始まりは毛穴の出口の角質が肥厚して厚くなり、毛穴の出口を塞ぐことによって白ニキビができます。

ベピオゲルは角質を剥離するピーリング効果で毛穴の出口の角質の肥厚を防いでニキビを出来にくくしたり、肥厚して目詰まりした毛穴の出口を開いてニキビを治す働きがあります。

ベピオゲルでニキビが増えて悪化！効かない人がいるのはなぜ？

ベピオゲルを使うとかえってニキビが増えたり悪化したりする人がいるのは、ベピオゲルの抗菌作用やピーリング効果が裏目に出ている場合が多いようです。

ベピオゲルの抗菌作用は、主成分の過酸化ベンゾイルが分解される時に発生するフリーラジカルという物質がニキビ菌などを殺菌します。

肌には常在菌という様々な菌が生息していて常在菌の働きで肌を守る皮脂膜も作られているのですが、これらの菌も殺菌されてしまうと肌の正常な状態が崩れて、薬を使わないと逆に雑菌が繁殖しやすい状態になってしまうことがあります。

また、ベピオゲルのピーリング効果が毛穴の出口のピンポイントで作用すれば良いのですが、ベピオゲルを塗った部分の角質もピーリング効果で剥離してしまいます。

肌の角質が剥離してしまうと肌の正常な働きが失われて代謝が正常に行われなくなって毛穴の目詰まりをおこして白ニキビができやすくなったり、免疫力が低下してニキビ菌などの雑菌が繁殖しやすく炎症ニキビ(赤ニキビ)や化膿ニキビ(黄ニキビ)ができやすい肌になります。

ベピオゲルはニキビそのものには効果がある塗り薬ですが、その作用の抗菌作用やピーリング効果によって逆にニキビが悪化してしまう人も多いようです。

ベピオゲルがニキビに効く人、効かない人、その分かれ目は？

ベピオゲルを使ってニキビが良くなる人もいれば逆にニキビが増えて悪化してしまう人もいるようですが、その分かれ目はどこにあるのでしょうか？

ベピオゲルはフリーラジカルの抗菌作用やピーリング作用でニキビを治療する薬ですが、それらの作用はけっして肌への刺激が弱いものではありません。

もともと肌の働きが高く肌状態が正常な状態を保っているニキビ(思春期ニキビや一時的な暴飲暴食などで出来るニキビに多い)の場合には、ベピオゲルの刺激に肌が耐えることが出来るためニキビが治ってきますが、肌の働きが弱く正常な肌状態が形成されていない肌に出来るニキビ(体内にニキビの原因を抱えている大人ニキビに多い)の場合には肌がベピオゲルの刺激に耐えられずに逆にニキビが増えたり悪化したりしてしまうのです。