ディフェリンゲルでニキビが悪化してしまう人の特徴
ディフェリンゲルでニキビが悪化してしまう人の特徴
目次
ディフェリンゲルはニキビの治療薬として使用している人のとても多い塗り薬です。
ディフェリンゲルでニキビがきれいに治る人も多い反面、ニキビを治したくてディフェリンゲルを使い始めたのに逆にニキビが悪化してしまう人もいます。
ディフェリンでニキビが治る人と悪化してしまう人がいるのはなぜなのでしょうか?
ディフェリンゲルの薬理作用
肌は新陳代謝で毎日入れ替わっています。
基底細胞から細胞分裂で生まれた皮膚細胞は約14日間かけて有棘層、顆粒層へと上行し角質層に到達し、角質層になった後も上行は続き、約14日後には垢となって剥がれ落ちて行くのですが、ニキビが出来やすい肌は様々な原因により代謝がスムーズに行われなくなって毛穴の出口の角質層が肥厚することで毛穴の出口を狭め、狭くなった毛穴の出口で代謝で剥がれ落ちた角質や皮脂が混ざり合って形成されたコメドが毛穴の出口を閉塞させることでニキビになります。
ディフェリンゲルはアダパレンという有効成分が顆粒層から角質層になることを抑制して毛穴の出口が狭まらないようにしてニキビになりにくくする働きがあります。
また、ディフェリンゲルを使用することでおこしやすい副作用として”皮むけ”がありますが、これは肌の角質層を剥離(はがす)するということです。
ディフェリンの作用として、顆粒層から角質層になることを抑制するだけではなく肌を剥離するピーリング効果もあり、それも出来たニキビを早く治したりニキビが出来にくくする働きがあると考えられます。
肌を剥離するピーリング効果は、毛穴の出口だけではなくディフェリンを塗った部分は角質を剥離してしまいますから、ディフェリンゲルの副作用として、ヒリヒリ感や痒みを感じる人が多いのも、この効果によるものでしょう。
肌を剥離するピーリング効果の問題点
肌を剥離する働きは毛穴の出口の詰まりを解消してニキビを早く治す効果がある反面、肌の正常な状態を崩してしまうことにもつながります。
ディフェリンゲルをニキビが出来ている部分の毛穴の出口だけにピンポイントで使用できれば良いのですが、毛穴は1cm×1cmの中に20個もあるとされていますので、ニキビ以外の部分にもディフェリンが付着するとニキビが出来ていない部分の肌も角質が剥離されやすくなってしまいます。
顔の肌の角質は10枚~14枚重なり合っているのが正常な状態で、角質がしっかり形成されていると外部からの刺激を受けにくい状態で肌の代謝も正常に行われやすいのですが、角質が剥離されると刺激を受けやすい状態になったり剥離された部分の角質を早く元に戻そうと正常な代謝が行われなくなり、肌の正常な状態が崩されて、それによってニキビが出来やすくなってしまう人もいます。
特に普段から肌が乾燥しがちな人は、ディフェリンゲルの使用で乾燥がより進んでしまうとかえってニキビが出来やすくなってしまう人が多いようです。
また、普段は脂浮きしやすく、一見乾燥肌とは無縁と思える人も注意が必要です。
日中は脂浮きしていても、洗顔をすると肌がつっぱったりかさついたりする、または洗顔後にはすぐに化粧水や乳液などをつける習慣がある人も乾燥肌の可能性があります。
肌の脂浮きと乾燥は全く別のもので、乾燥肌とは肌の角質層に水分が不足している状態、脂浮きする肌は角質層の上を覆っている皮脂が多い状態のことです。
そのため、角質層は乾燥していてもその上を覆っている皮脂が多い状態の人は、脂浮きが気になり化粧直しなども頻繁に行わなくてはならないため、自分の肌が乾燥肌だとは思っていない場合が多いのですが、洗顔で皮脂が洗い流されると乾燥した角質がむき出しになって肌がつっぱったりかさついたりする肌は乾燥肌なのです。
また、このような肌の人は、洗顔後に何もつけないと肌が乾いてしまうため、自分では気付かないうちにすぐに化粧水や乳液をつける習慣がついていることも多く、自分の肌が乾燥肌だとは思っていない人が多いです。
このように、元の肌が乾燥肌なのにニキビが出来やすい人がディフェリンゲルを使用すると、ディフェリンゲルの角質を剥離するピーリング効果によってさらに乾燥肌が進み、その影響でニキビが悪化してしまう人が多いようです。
ディフェリンゲルで悪化してしまうニキビを治すには
肌の乾燥傾向が強い肌にディフェリンゲルを使用するとニキビが悪化しやすい人が多いようです。
しかし、本来ニキビは皮脂分泌の過剰によって出来やすくなるもので、乾燥肌にはどちらかというとニキビが出来にくいはずのものです。
それにも関わらず乾燥肌なのにニキビでお悩みの人はとても多く、乾燥しやすい肌質もニキビが出来やすい肌質も体の状態の影響でそのような肌質になっていることがあります。
ニキビを治したくてディフェリンゲルを使用したのにかえってニキビが悪化してしまうような人は、体の状態から肌質を見つめ直すと良いでしょう。
肌は体の一部ですから、肌の状態と体の状態は密接につながりあっています。
体の状態のバランスが取れていれば良い肌質になりますが、バランスが崩れていると悪い肌質になって乾燥肌なのにニキビが出来やすい肌になってしまいます。
体の状態を変えれば肌の状態も変わり、ディフェリンゲルを使用しなくてもニキビが出来ない肌にすることが出来ます。